医療法人 羅寿久会 浅木病院|福岡県遠賀郡遠賀町|神経内科|リハビリテーション科|内科|消化器科|循環器科

 

三好正堂著書

   
新版 間違いだらけのリハビリテーション
 幻冬舎より出版の「間違いだらけのリハビリテーション」が絶版となりましたので、新装改訂版として現代書林より出版を致しました。嚥下障害や肥満治療を追加しています。
 リハビリテーションは30年前に比べて治療成績が悪くなっています。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の数が増え、施設も整っているにも関わらず、なぜ治療成績が悪くっているのでしょうか。
 それは、「額に汗をかく」地道なリハビリテーションが少なくなり、下肢を強くする強い筋活動を豊富に誘発する治療が行われなくなったためです。例えば最近話題のロボット療法も麻痺を回復する効果はなく、むしろそういう治療をしていると健側下肢を強くする時間が無くなり、逆効果になるのです。
 こういうことを述べ、「起立ー着席運動」の効果を述べています。
三好 正堂 
   
Amazonでの書評より

父親が脳出血で倒れた者です。

同じような状況のご家族の方や、医療従事者の方に読んで頂きたい内容です。

 読む前は、どうにか麻痺を治す方法はないかという考えでしたが

それよりもむしろ、非麻痺側を弱らせない為に患者と患者家族が積極的に運動 (リハビリ)をすること。結果的に、体の機能が向上するとわかりました。

 リハビリのない休日はベッドの上でテレビばかり見ているしかありませんでしたが 運動を少しでも行えることで、何もする事がない・・・と覇気のない目をしていた頃よりプラスになったと思います。

 独り身の患者さんや、家族が遠方にいる患者さんなど、父のように協力者がいる患者ばかりではない現状もあるので、著者の考えが浸透し、積極的に体を動かす意識が日本全体に広まりベッドの上で悶々としている患者さんが1人でも少なくなる未来が近い事を願っています。 
 

経験年数15年目の理学療法士ですが読んで大変勉強になりました。

 日本では、効果があるのかないのかわからないようなリハビリをいつまでも漫然とやっている傾向があり、患者さんに効果があると胸を張って言えるような内容は実は少ないのが現状です。

 著者の三好先生は、患者を治療ベッドに寝かせて行うような受け身の治療ではなく、患者自らが全身の筋活動を伴う運動(起立着席訓練)を行うことの重要性を述べられています。また、理論だけでなく、それを実証する治療成績をこの本の中で示されています。

 具体的には、リハ専門病院で半年以上リハを行ったが回復しなかった脳卒中後片麻痺の患者さんが三好先生の病院で積極的な起立着席訓練を実践し著明に改善したこと(歩行の自立度が上がったこと)を提示されています。

 日本のリハビリは理論、理論ばっかりで実際に患者が良くなったというデータを示していないことが多いです。また、良くなったとしても日常生活レベルから見て意味があるといは言えない程度の改善の報告が多いと思います。

しかし、この本では専門的見地から見ても改善が難しいと判断されるような患者さんたちが積極的な運動で著明に改善したことを実際の症例を紹介しながら、また、誰が読んでも理解しやすい平易な文章で述べられており、説得力を非常に感じさせる内容でした。

 リハビリ関係職の方々、および、リハビリを受けている患者さん、そのご家族にも読んで頂きたい一冊です。
 
※その他、多くの方に評価を頂いております。 
   
改訂 脳卒中リハビリテーションの要諦
脳卒中リハビリテーションの要諦/三好 正堂
     三好 正堂 著
 
 最近、脳卒中のリハビリテーションが革命的に進んだとマスコミで報じられています。磁気刺激療法、ロボット療法、非麻痺手を拘束して麻痺手を訓練する方法(CI療法)、川平法などが新しい訓練法として挙げられています。しかし私が学会で拝見したところ、これら新しい治療には実用的に役立つほど回復する効果はないと思いましたし、通常治療より格段に優れているようには見えませんでした。
 医学の真の進歩を期待しながら、このような批判をいたしますのは、これら麻痺回復術を行っている間に、もっと大切な治療を行う時間がなくなり、全体として回復が悪くなると懸念するからです。 私の調査では、リハビリ専門病院で平均150日治療を受けた患者さんのうち、十分に回復していない人が77%もおられました。これについては、総合リハ2010年9月号に発表したところであります。
 本書では、これらの問題について論じております。
 
三好 正堂
   
●目次
第一章  廃用症候群――リハビリテーションは早期に始めることが最も大切
第二章  脳卒中という病気と「障害」
第三章  脳卒中・片麻痺のリハビリテーション
第四章  片麻痺者が回復するメカニズム
第五章  片麻痺手のリハビリテーション
第六章  日常生活動作――評価と訓練
第七章  慢性期片麻痺のリハビリテーション
第八章  嚥下障害の治療
第九章  排尿障害・失禁の治療
第一〇章 肥満の治療
第一一章 失語・発語障害のリハビリテーション
第一二章 失認・失行・高次脳機能障害
第一三章 合併症がある場合のリハビリテーション
第一四章 介護保険の受け方
終 章  障害を乗り越える
 
本体価格:1,400円+税/4-6・216ページ/出版年月日:2012年12月04日/現代書林
   
図解 脳卒中 家庭でできる簡単リハビリ
図解 脳卒中 家庭でできる簡単リハビリ/三好 正堂
三好正堂 著 /藤野邦夫 編集協力
 
間違いだらけの日本のリハビリ
 
 リハビリというと、つらい、苦しい、あるいは理学療法士などの手を借りるため、お金がかかるという印象があって、敬遠したくなる人も多いことでしょう。しかし、そんな心配はいりません。本書で紹介するリハビリは、どなたでも、どこででもできるリハビリで、しかも効果が実証されているものだからです。特別な器具は不要で、複雑な手順を覚えることもありません。他人の力を借りずに、自力でやることが可能です。入院中でも、自宅でも、続けることができます。
 リハビリは、とにかく一刻も早くはじめることが肝心です。早くはじめればはじめるほど、回復する可能性が飛躍的に高まるからです。そのために、ためらうことなく、今すぐはじめていただけるリハビリを、ぜひ本書で学んでください。「自分でやれるリハビリ」を正しい方法で覚えていただければ、病院の都合や医師の方針に振りまわされることなく、自分で自分の健康を守ることができるのです。本書では図解とイラストでリハビリの基本である「起立ー着席訓練」のやり方から、ベッドでのリハビリ、階段ののぼりおり、また日常生活での心得まで、やさしく解説しております。リハビリQ&Aやリハビリ体験談も収録しております。
   
●目次
Chapter1 脳卒中はどういう病気なのか?
脳卒中のタイプ
脳卒中の治療の流れ
脳卒中で起こる障害
 
Chapter2 リハビリについて知っておきたいこと
間違いだらけのリハビリ 5つのポイントを知っておこう
リハビリを早くはじめないと出てきてしまう症状
早期治療、早期リハビリ、早期退院をめざして
在宅療養の動き
 
Chapter3 さあ、リハビリをはじめよう
リハビリで大切なこと
CASE1 リハビリによって大幅改善【93歳の女性】
CASE2 早期リハビリにより重度の片麻痺でも17日目に歩行可能に【58歳の男性】
CASE3 麻痺が重くても、起立―着席訓練で自立歩行ができる【80歳の男性】
 
Capter4 急性期病院に入院中のリハビリ
急性期の薬物治療・外科療法と並行して、急性期からリハビリ療法を
急性期のリハビリ介助法
麻痺した側の肩・腕・手指の治療
腕と手指のストレッチ
CASE4 リハビリの遅れで歩行可能に【68歳の男性】
車いすの利用
CASE5 2カ月の安静が逆に歩けないからだにしてしまった【73歳の男性】
ベッドの選び方
 
Chapter5 簡単で、効果抜群の万能の訓練「起立―着席訓練」をはじめよう
万能のリハビリ――「起立―着席訓練」とは?
起立―着席訓練」だけやればOK?
CASE6 1カ月の意識障害から回復【44歳の女性】
CASE7 超重症患者が「起立―着席訓練」で歩行可能に【66歳の女性】
「起立―着席訓練」実践法
CASE8 呼びかけに反応がない状態から、運動をくり返すうちに回復【54歳の男性】
CASE9 脳梗塞再発後、30日の意識障害。辛抱強いリハビリで散歩できるまで回復【79歳の男性】
 
Chapter6 回復期病院でのリハビリ(自宅へ退院するまで)
引き続き「起立―着席訓練」を
CASE10 10年間も、ひとりで歩けなかったのにリハビリで回復【64歳の女性】
さらなるリハビリに進む前に
階段をのぼりおりするリハビリ(階段訓練)
杖をついて歩くリハビリ(杖歩行訓練)
尖足を防ぐストレッチ
硬直した指の開きかた
CASE11 麻痺していない側のリハビリの重要性【51歳の女性】
 
Chapter7 身の回りのことができるようになるリハビリ
身の回りの動作10項目とは?
食事
トイレ
CASE12 「起立―着席訓練」でトイレの問題も解決
身だしなみ(整容・着がえ)
入浴
文字を書くこと
退院に向けて
 
Chapter8 合併症があるときの対応
高血圧
心臓病
糖尿病
脂質異常症
肺炎
大腿骨頸部の骨折
CASE13 左大腿骨頸部を骨折した患者さんのリハビリ【80歳の女性】
 
Chapter9 退院後の生活のポイント
患者さんへの提案
介護する人のことを考える
介護法をマスターする
介護保険の利用法
そのほかに利用できる援助
退院する前にやっておきたい家の準備
食事の管理
そのほかに気をつけるべきこと
 
Chapter10 心配な症状(言語障害、排尿障害、嚥下障害、痛みなど)について
言葉をうまくしゃべれない、書けない、読めない、理解できない(言語障害)
おしっこが出ない、おもらしをしてしまう、トイレの回数が多い(排泄の問題)
水や食べ物をうまく飲みこめない(嚥下障害)
視野の半分(とくに左側)のものが認識できなくなる(半側空間無視)
性格が変わってしまい、まったくの無気力になった(意欲低下)
食欲がなくなったり、気分の落ち込みがはげしい(うつ症状)
物忘れがひどい
痛みがひどい
がんばりすぎない、がんばれとはげましすぎない
 
おわりに~病気に負けないで長生きしましょう
 
本体価格:1,500円+税/4-6・224ページ/2014年01月31日発売/実業之日本社
<<医療法人 羅寿久会 浅木病院>> 〒811-4312 福岡県遠賀郡遠賀町浅木2丁目30番1号 TEL:093-293-7211 FAX:093-293-1345