インターネットで調べると、ヨーロッパ各国やアメリカでは大腿骨頚部骨折の治療期間は7~14日で、直接自宅へ退院しています。日本では私の調査では100日前後でした。つまり日本での治療期間はアメリカの10倍近く長いのです。問題なのは治療期間が長くなることによって、治療成績が悪くなることです。
最も違うのは手術日とリハビリテーションの内容です。アメリカでは骨折した日に手術を行い、翌日から立たせたり、歩かせたりします。日本の病院では、骨折後4~5日目に手術が行われています。早く手術しても5~6日たって手術しても結果に差がないといわれるからです。
手術後2~4週間急性期病院に入院し、その後回復期リハビリ病院に転院していますが、その頃には患者様は、相当弱っており、回復に1~3カ月かかり、あるいは回復しないことも増えます。
私は手術後、早期に回復期リハビリ病院に送って頂きたいと強く願っています。
(2019年11月30日改定)